公爵令嬢のレイネシアは、王太子であるギーシュから婚約破棄される。
彼女の家は火の魔法使いを輩出する名家。けれど彼女は魔力ゼロ、さらに魔法の適正のない、【出来損ないの姉】として蔑まれてきたのだ。
先日行われた使い魔の召喚の儀で、従魔を召喚できなかったことがきっかけで、レイネシアは完全に見捨てられる。
義妹のルイスに婚約者を奪われ、婚約破棄され、不幸のどん底のレイネシア。
そんなある日、仲良くしてくれている魔法の先生から、召喚の儀式に不具合が見つかったことが判明したと告げられ、もう一度儀式を行う。
「問おう、君が我の主か?」
出てきたのはなんと、二千年前に存在した、世界最強の魔王イスカンダルだった。
使い魔は召喚主の潜在能力を示すもの。魔王を召喚するほどまでに、レイネシアはすごいということになる。
だがすっかり自信を失ったレイネシアは、召喚した魔王が自分の従魔だと信じられないでいた。
「我が証明しよう、君がすごいということを」
これは、出来損ないの姉と蔑まれてきた少女が、最強の従魔の魔王と出会って、少しずつ変わってく物語。
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