悪魔「なんでも願いをかなえよう」社畜「有休ください」

著者:やまおか

その悪魔は気まぐれに人間の願いを叶えてまわっていた。様々な欲望を見せる人間の醜態を楽しんでいた。あるとき、仕事に疲れ果てた男に目をつける。ストイックに仕事を続ける彼がどんな願いを持っているのかと取引を持ちかけることにした。「有給休暇ください」「え?それでいいの?」。悪魔は納得できないまま願いをかなえた。しかし、有給休暇になっても男はいつもどおりに出社しようとする。おかしいと悪魔が指摘するが、男は「これが普通ですよ」と何でもないように答えるだけだった。

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