人類が魔王の脅威に脅かされてから100年後。
一人の勇者が現れた。名前はリムル。
勇者リムルは国王の命令で、仲間を伴って魔王討伐の旅に出た。
だがたった1ヶ月で魔王を討伐して見せたのだ。
しかも移動に時間がかかっただけで、戦闘は全て1秒。
「魔王? ワンパンで倒してきました! 四天王もワンパンでした!」
「(こいつやべえ……)」
魔王を凌駕する未知の力を持つ勇者を、国王も、そして仲間たちも恐れた。
「リムル。おぬしには人外の魔境を領地として与える」
それは人間が住めぬ魔の大地。国王はリムルを魔境に閉じ込めるべく、王都から追放したのだ。しかし……。
「古竜をワンパンだと!?」
「ワンパンで岩盤を突き破って水源を確保しただって!?」
人外のパワーを持つリムルは、たとえ人が住めぬ土地だとしても、余裕で生き抜くことができた。
リムルのおかげでどんどんと豊かになっていく魔境の地には、行き場を失った訳ありの獣人、魔王を失いとほうにくれた魔族など……。
たくさんの、はみ出しものたちが集まってきて、やがて一つの多種族国家が完成する。
これは、強すぎるがゆえに人々から恐れられた勇者が、魔境と呼ばれる恐ろしい大地で、たくさんの人たちから頼られ幸せになるお話。
レビュー