その日、ジョルジーヌは父親から伝えられた言葉に真っ青になった。
「そんな……」
「悪いが決定事項だ。ジョルジーヌ、お前にはメルシエ伯爵に嫁いで貰わねばならん。我がペリン伯爵家の為にな」
「で、ですが…」
口答えしようとしたジョルジーヌを父親のペリン伯爵はギロリと睨み付けた。
それだけでジョルジーヌは竦み上がる。
父は怖い。この屋敷の中で最も偉い人。父の命令は絶対。
結局ジョルジーヌは震えながら父の命令を聞くしかなかった。
ジョルジーヌは泣いた。
どうして伯爵令嬢である自分の婚約者が二十歳も歳上で、しかも女好きと噂の人なのか。
これはジョルジーヌが限られた環境の中でも腐らずに頑張る物語。
以前投稿した正義令嬢に出る別の令嬢にスポットを当てました。前作を読んでいなくても大丈夫です。これ単品で読めます。
レビュー