声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました

著者:八重

修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。

彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。

一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──

そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。

これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。

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