怨嗟に囚われた傷物令嬢は真実の愛に癒されて幸せになります。愛しの旦那様と一緒に帰国しますので元婚約者様は首を洗って待っていてください。

【※番外編追加 2/23~2/25】。
朦朧とする意識で邸に帰るとお通夜のような静けさで出迎えられた。まさか家族に何かあったのでは?!と慌てたが両親が出迎え、わたくしを抱き締めた。
では何があったの?と聞くとわたくしがいない間に友人達にとんでもない悲劇が起こったのだと知らされショックのあまり気絶した。
嘘でしょう?だって彼女達がいたからわたくし達は体裁を保ててきたのに。彼女達がいなくなったらわたくしは学園で一人ぼっちになってしまう。
複数と異性交遊する婚約者、わたくしを貶めようと躍起になる彼の元婚約者候補、婚約者達に囲われたお姫様の男爵令嬢。彼の友人達がわたくしの悪評を流し圧力をかけてるせいで学園に居場所なんてないのに。

まるで物語に出てくる悪役令嬢みたいね、と自虐すればわたくし達がいるわ、と声をかけてくれていた友人達はもういない。
わたくしがもっとしっかりしていれば、彼女達を守れるくらい強ければ。王妃になれるわけではないからなんの力もないけど自分以外に責める相手が思いつかなかった。

目が覚めて少し落ち着いた頃、侍女から手紙を渡された。友人達の手紙だ。それを隅々読み堪えきれず涙が零れ落ち慟哭した。

彼女達はいつだって優しかった。手紙にはわたくしを気遣う内容しかなかった。そして去ることになってしまい申し訳ないとも。

許さない。わたくしは婚約者を、彼ら彼女らを許さない。

振り上げたこぶしを諌める者はいなかった。
侍女も両親も使用人すべてがわたくしの味方になった。

婚約者達を破滅させるためにわたくしは立ち上がったのだ。

※長い断罪劇です。
※ゆるふわ設定です。ご了承ください。
※誤字脱字報告ありがとうございます。助かりました。

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