……ちなみに、あなたが婚約破棄して解雇を告げたのは、伝説の竜の愛し子です。

18歳の誕生日を迎えたその日、ティナは冤罪で婚約を破棄され、それと同時に職場も解雇された。

それどころか頼みの綱だった両親の遺産まで元婚約者にとられてしまい、途方に暮れていたティナ。だが実は、彼女は竜の愛し子なのである。

そんなティナの本性を知らなかった元婚約者のマクエルは、婚約を破棄したその日に魔物に襲われてしまう。

他者を犠牲に逃げようとしたマクエルの元に現れたのは、伝説の存在だった竜の背に乗るティナで――。