全てのバグを浄化していた俺を異世界に追放ってマジで言ってんの?~パワハラ女神に追放された俺が、異世界の女神バグから救ったらいつの間にか皆に救世主と慕われた件~無限バグの浄化中だったが元の世界は大丈夫?

「バグのなくなった世界にあなたは不要よ!! あなたをこの世界から追放させてもらうわ」

 世界の穢れであるバグをたった一人で浄化していたクリアーは、ある日、我儘メスガキ女神のヘラから解雇を宣告されてしまう。
 

「俺をクビってマジで言ってます?」
「ええ、あんたなんていなくても大丈夫ですもの。汚らわしいバグを持っているあんたはこの完璧な世界には不要なの!! そもそもここ最近はバグなんて発生していないじゃないの!!」
「それは俺が事前にバグを浄化していたから、大事になっていないだけでですね……」
「うるさい!!そうやって、仕事をしているふりをしているだけだってノイズも言っていたもの!! 早く異世界に堕ちなさい!!」
「にぎゃぁぁぁーーー」

 説得もむなしく異世界に追放されたクリアーを待っていたのは、空は曇っており、草木は枯れている前の世界とは違いバグに侵されまくった世界だったのだ。
 そんな世界で彼は……

「うおおおおお!! バグだらけだぁぁ!! バグ選び放題じゃん。最高かよ!!」

 歓喜の声を上げる。元々バグが好きのクリアーからしたらこの世界は最高の場所だったのだ。そして、彼が石化バグに侵された異世界の女神と出会いそのバグを浄化し解放することによって物語ははじまることになる。

 新たな人生を楽しみながら彼はふと思う。元の世界を追放されたけど、俺が居なかったら放置されている無限増殖バグの対処ってどうするのかな?

 一方、クリアーを追放したヘラたちは彼の忠告通り世界に広がっていくバグによって自然が破壊されたり、魔物が凶暴化したりと色々な災難に巻き込まれていくのだった。

 
 これは元の世界を追放された一人の少年が、自由を得たことによって、女神と共に新しい世界を楽しみながら救済する物語。

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