「お姉様、私、ダグラス様と婚約することにしましたの」
妹エミリーの言葉に、サリアはルビー色の目を瞬かせる。
今日は婚約者のダグラス・バウンディがサリアに会うため、ドーヴァー男爵家を訪れていた。
それなのになぜ、エミリーとダグラスの二人が恋人のように肩を寄せ合っているのだろうか。
「一体どういうことでしょうか、ダグラス様」
サリアはダグラスに問いかける。
しかしダグラスは碧眼に冷たい光を宿したまま、返事をしようとしなかった。
それでもダグラスを愛するサリアだったが、ある過去の出来事が運命の歯車を狂わせてゆく。
「貴方様を恋い慕っておりましたが……もう遅いですわ」
ミステリー風味の異世界恋愛ハピエンストーリーです。
*ざまぁ展開があります。
*他のサイトでも公開しています。
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