悪役令嬢になろう!〜『君を愛することはない』テンプレの呪いは呼んでません!〜

著者:夏 まつり

《侯爵令嬢に転生した少女が、憧れの悪役令嬢になるべく奮闘しては空回り! テンプレの呪い(?)は振り切れるのか!?》

 侯爵令嬢に転生したことに気がついたピェニャ。転生するときに神様に頼んだのだから、悪役令嬢になれるのでは!?とひらめいた彼女は、三つの目標を決めた。

 一、婚約破棄される。
 二、一回破滅する。
 三、なんやかんやあってイケメンと幸せになる。

 しかしまず婚約者がいないので、父親にねだった。

「お父様、婚約者がほしい! イケメンで、かつ後から婚約破棄してくれそうな人がいいわ!」
「何を言っとるんだおまえは」

 婚約者を見つけてもらったはいいが、期待とはだいぶ違っていた。

「お父様、なんであんなのと婚約させたの!?」
「おまえが『イケメンなら誰でもいい』って言ったからだ」
「誰でもいいとは言ったけど、本当に誰でもいいとは言ってない!」
「婚約を結んだからには責任持って面倒を見なさい」
「ペットじゃないのよ!?」

 憧れの悪役令嬢は遠い。しかも、『君を愛することはないテンプレ』の呪いまでやってきて……?

 彼女の未来はどっちだ!?

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