婚約者の私よりも、ご自分の義妹ばかりを優先するあなたとはお別れしようと思います。

婚約者のデイビッド様は、とても誠実で優しい人だった。義妹の、キルスティン様が現れるまでは。

「エリアーナ、紹介するよ。僕の義妹の、キルスティンだ。可愛いだろう?」

私の誕生日に、邸へ迎えに来てくれたはずのデイビッド様は、最近出来た義妹のキルスティン様を連れて来た。予約していたレストランをキャンセルしたと言われ、少しだけ不機嫌になった私に、 「不満そうだね。キルスティンは楽しみにしていたのに、こんな状態では一緒に出かけても楽しくないだろう。今日は、キルスティンと二人でカフェに行くことにするよ。君は、邸でゆっくりすればいい」そう言って、二人で出かけて行った。

その日から、彼は変わってしまった。私よりも、義妹を優先し、会うこともなくなって行った。

彼の隣に居るのは、いつもキルスティン様。
笑いかけてもくれなくなった彼と、婚約を解消する決意をする。

設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
アルファポリス様にも投稿しています。

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