看病をしに来てくれた幼馴染に夢だと思って告白してみたら現実だった

著者:久野真一

 風邪を引いた。しかも38度以上とそこそこの熱で辛い。
 当然ながら学校を休んだ俺だけど、両親は共働きで家には僕一人。

「心細いなあ……」

 小学校の頃、母親が看病してくれたことを思い出しながら熱にうなされていると
 枕元にはいつもどおり学校に行ったはずの、小学校から皆勤賞で元気いっぱいな幼馴染、
 柳原優美(やなぎはらゆうみ)。ずっと好きで、でも関係を変えるのが怖くて言えないでいる相手。
 でも、こんなところに優美がいるはずはなくてこれはきっと夢だ。だから、まあいいやと告白してみたのだった。
 かえってきた反応は戸惑い。

「……返事、待ってもらっていい?」

 夢なのに妙にリアルな返事だ。看病されながら眠りについた僕だったけど、起きてみれば、枕元には
 やっぱり優美がいた。

 あれ?もしかしてさっきの告白って現実?
 勢いでやらかした告白の顛末やいかに?

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