その運命の初恋、ニセモノですよ?

「オマエなど消えてしまえ!」

帝国の皇太子に愛され熱望され、幾多の困難を乗り越えて彼と結婚した王女エリビア。
しかし皇太子はエリビアが『初恋のエリー』ではないと判った途端、「騙された!」と掌を返すように罵詈雑言を浴びせてくるようになってしまった。
エリビアを『初恋のエリー』だと勝手に勘違いしていたのは皇太子だというのに……

皇太子はホンモノの『初恋のエリー』であるというエリビアの姉・エレーナと再婚する事となった。
一方、皇太子の勘違いに振り回され離縁されたエリビアは、罵られ追い詰められた末に帰国の船の上から海にその身を投げてしまう。

そうしてエリビアに代わり皇太子妃になった姉・エレーナ。
彼女は自分をホンモノの『初恋のエリー』だと言うけれど、エレーナの様子はどうもおかしい……

それもそのはず。
彼女もまた『ニセモノ』なのだから。

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