男爵家を支えてきた私を売り飛ばすって正気ですか?

著者:鬼柳シン

「お前を売れば金貨百枚になる。我が男爵家の面汚しが高値で売れるのだ」
 男爵令嬢のエミリーには天才的な商才があった。しかし他の家族はとことん無能であり、いつもエミリーの足を引っ張っては、彼女のせいで商談が台無しになったと喚き散らす始末。挙げ句の果てに父は、エミリーを高額な結納金目当てに、老いた貴族の十番目の妻として嫁がせようと画策する。そこへサーカスの団長を務めるレイヴンが現れ、金貨四百枚でエミリーの婚姻を取り止め、私のサーカスの会計として勤めてほしい、と申し出る。金貨四百枚に大喜びしてエミリーを手放した父だったが、支柱である彼女を失った男爵家は崩壊の一途を辿る。一方、エミリーが指揮を執ったサーカスは、その規模を何倍にも成長させていき――。

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