最強の悪魔祓いである『聖女』の娘として生まれたメリル・クラインは、幼少期から「聖女の後継者」「次代の世界最強」として持て囃されてきた。
そんなチヤホヤ環境で育ち、傲慢かつ自惚れきった性格に育ったメリルだが、初任務で人喰いの悪魔と対峙した際に「私って何の力もないのでは?」と自覚する。
悪魔と睨み合う絶望的な状況の中、悪魔が発した「我は誰も殺していない」という言葉にメリルは活路を見出す。
「――ならば、私があなたの無実を証明してみせましょう!」
悪魔が罪を犯していないなら、戦う理由はなくなる。
ただ戦うのを先延ばしにするためだけの方便だったが、この苦し紛れの一言がメリルの運命を大きく変えていくことになる。
(※カクヨムにも掲載しています)
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