王国一のおしどり夫婦の末娘は法を好んでやまない

著者:空木

 王国一のおしどり夫婦として知られるバールケ伯爵夫妻。彼らの末娘であるユリアーナは物心がついたころにはルールや決まりごとが好きで仕方がなかった。ルールは彼女を守ってくれる。そのことに気が付いた彼女は、法律に興味を持ち、その力を借りながら周りの人々を守ろうとする。やがて、最年少、女性初の文官となり、忙しい日々を過ごし、時に友を傷つけた人々を罰するために奔走しているうちに日々は過ぎ去っていく。そうして大きくなった彼女は、完全に行き遅れていた。――「私、嫁の貰い手がないみたいです」

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