元山賊師団長の、出奔道中旅日記

王国軍第三師団長のエイク。彼は元々山賊団の頭目だった。

五年前に突如発生した魔王軍との戦いは、魔王の封印という形で幕を下ろした。
参戦していたエイクもまた王都へ凱旋を果たしたが、しかしそこで待ち受けていたのは、濡れ衣を着せて彼を排斥しようと企む権力者達であった。

戦友である王子にも真偽を問い質されたエイク。
だが彼の答えはなんと、失踪というもので――?

師団長の立場を捨て、エイクは住所不定無職となる。
だが楽天家で涙脆く情に厚い元山賊師団長は、故郷に帰るかぁと気にもせず、東へ向かう事にした。
彼が行くのは終戦間もない王国。
戦後不安にあえぐ人々を目にして、エイクは何やかやと手を差し伸べていく。
だが逆に気に入らない者に対しては……

立場、性別、権威。そんなものにはお構い無し。
善意には善意を。悪意には悪意を。
エイクの魔法は感情を見抜く。
彼は彼の思うがまま、傷つき疲弊した王国を行く。

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