子猫令嬢は婚約破棄されて、獅子となる

著者:八重

ウィンダルスの国民は皆生まれた時に、この世界を作ったとされる五神である『獅子』『鷲』『蛇』『山椒魚』『鮫』のうちの一つの神の加護を受ける。
今から100年前に制定された「神位制度」によって、『獅子』が最も良いとされるこの国で、リディ・ヴェルジール公爵令嬢は『獅子』の加護を持つ者として生まれた。

しかし、そんなリディは婚約者である第一王子ミカエラ・ウィンドリアスから、
「そんな貧相な体で明朗さの欠片もないお前は、まるで捨てられた子猫のようだな!」
といわれたことをきっかけに、皆から『子猫令嬢』と呼ばれることとなった。

婚約関係もあまりうまくいっていないリディだったが、今度はミカエラの卒業式でなんと婚約破棄される。
彼女は彼がその決断をしないことを願っていたが、叶わなかった。

だから、リディは幼馴染で第二王子であるエヴァンとの計画を実行する。

そうして、『子猫令嬢』リディは、獅子となるために口を開いた──。

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※3/13、終盤一部加筆いたしました

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