死体もどきの公爵令嬢

魔力は石ころや葉っぱにさえ宿っている。例外的に魔力が一切無いもので、一番代表的なものは金属。そして他に考えられるものがあるとしたら――死体。

そんな国で、何故か魔力が一切無い体質で生まれてしまった公爵令嬢セーレは、やむなき事情とはいえ第三王子との婚約が決まってしまう。しかしそれは、幸福の始まりとは言えなかった。

「……世間では君を死体のようだと嘲笑っているようだが?」

「ええ、実に面白い例えですわ。笑えますわね」

お互いにとって望まぬ婚約。天性の魔法使いである第三王子と、死体もどきの公爵令嬢は、学園にて何を思い、何を残すのか。

8/26 第二章、再開します。短編一本書いたらすっきりしました。

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