小さい頃からの夢はお嫁さんだった。
好きな人と結婚して、温かい家庭を築くこと。
父がいて、母がいる家族を
自分の子どもには普通の家庭を与えてあげたかった。
それなのに。
『おめでとうございます。妊娠してますね』
現実は既婚者でもバツイチでもないが子どもがいる。いわゆるシングルマザー。
働きづめてのし上がったチーフの座も、これまで築いてきた人間関係も全て捨てた。
ーーーーーー 恋人も仕事も友人も全て
だけどそれは自業自得。
いくら嘆いても、後悔してももう遅い。
願わくば
どうか彼らの中で私という人間が綺麗なままでありますように。
誰にも見つからないように
ひっそりと生きていけますように。
ただ、彼の血を分けたこの子がいるなら
それ以上何も望まない。
レビュー