小説家になろう 雨が降っていた バルバ帝国の将軍の娘であるエメリーンは、今日も大図書館に来ていた。興味を持っている遺跡に関する書籍を探すためと、ここで司書をしているクレイルに会うために。好意というより、単純に彼の持つ雰囲気が好きだった。父から手紙でそろそろジョーヤ国に来るように言われたエメリーンは、迎えに来た皇帝陛下の使いと共に大.... 著者 : 猫の名は。 2024.05.02 小説家になろう
小説家になろう 観察者の目 コーネリアは夜会でギルバートを観察していた。元々コーネリアは他の人間を観察することが好きだった。最初は家族の面倒事から己の身を守るために始めた観察だった。そしてずっと見ていたからこそ気が付いた。ギルバートもまた、コーネリアと同じように、いや、それ以上に冷徹な目で周りを観察していたことに。コーネリアの.... 著者 : 猫の名は。 2024.04.25 小説家になろう
小説家になろう 紅茶と見る夢 フレストール王国の女王クラリスと宰相シモン。毎日、仕事で忙しい二人は、数年ぶりに二人きりで休憩することになった。晴れた空に浮かぶ雲と女王の紅茶。大人の二人の想いとは……。「苦い恋」シリーズです。.... 著者 : 猫の名は。 2024.03.13 小説家になろう
小説家になろう 置いてきた心 幼い頃からの婚約者は王女のものとなった。それに伴い婚約を破棄されたオーレリアは、王女が本来、嫁ぐ予定になっていたバルバ帝国の皇帝の九番目の妻として嫁ぐことになった。公爵令嬢として育てられたオーレリアは、自分のやるべきことを理解している娘だった。夫となった皇帝ユージーンに言われるまで、オーレリアは自分.... 著者 : 猫の名は。 2024.03.13 小説家になろう
小説家になろう どうせ私はいなくなる ベルナルドは、図書館で真剣な眼差しで勉強をしている女性に出会い、心惹かれた。それが、誰であるのかを知らずに。アンジェラは、ある目的を持って毎日、図書館で勉強をしていた。瞳の色が家族と違う、たったそれだけのことで幼い頃からいない者として疎まれて育ったアンジェラだったが、いつの間にかその名前だけが身持ち.... 著者 : 猫の名は。 2024.03.06 小説家になろう