『イベント事』がある日になると、突然妻がとびっきり甘えてくるようになりました

山本瑞貴(やまもと みずき)は、ある日突然妻である山本花音(やまもと かのん)に「足りない」と言われる。
 彼は、何が足りないのか聞くと、彼女は「きゅんが足りない」と言い、「『イベント事』の日を作るからその日に私をきゅんとさせて」とさらに言う。
 半ば強引に『イベント事』の日は始まっていき、彼は少し戸惑う。
 でもそれよりも彼はなぜ彼女がそんなことを突然言い出したのか気になった。もしかしたら、その言葉の裏には、結婚生活になんらかの不安があるのではないかと考えた。
 『イベント事』の日は、彼にとって驚きと発見の連続だった。今まで知らない彼女の顔や好きなことを知っていった。彼女は今までに甘えてきたことがなかったのに、べったり甘えてきた。さらに、きゅんとさせると、なぜか自分まで心が温かくなった。
 そして、彼は『イベント事』の日を一緒にしていくうちに、自分は妻である彼女のことを今まであまり積極的に知ろうとしていなかったと気づく。彼女を知ることが、この「きゅんとさせて」と言った彼女の真意を知れるのではないかと考える。
 何度も考え、彼は『特別ではないなんてない『日常』の時間を、二人で一緒に楽しみたい』という答えに辿り着く。
 それを彼女に伝えると、「彼女は間違ってはいないけど、完全な正解ではない」と言う。彼女が「きゅんとさせて」と言った理由は三つあると言ったり
 それは、まず一つ目は彼の言った通り、特別ではないなんてない『日常』の時間を、二人で一緒に楽しみたいことだ。
 次に二つ目は、もっと自分に甘えたり頼ってほしいということだ。
 最後の三つ目は、二人に合う夫婦の形を見つけたいということだ。
 彼は彼女が突然「きゅんとさせて」と言った理由も甘えてきた理由もわかり少しほっとする。でも夫婦のことまで考えていることには驚いた。でも、彼女のことを一途に愛しているから二人で夫婦の形を見つけることに賛同する。
 そして、二人に合う夫婦の形を見つけるために、二人は行動し始める。
 話し合いをすることでお互いに結婚に対する不安や悩みが出てきて、それを相手に伝え、二人は理解し力になろうとする。
 そして、話し合いの末、『自分も、相手も幸せにし続ける努力をし、どんな時も一緒に楽しむことを忘れない夫婦』という夫婦の形を二人で見つけたのだった。
 

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