王宮を追放された俺のテレパシーが世界を変える?いや、そんなことより酒でも飲んでダラダラしたいんですけど。

俺はテレパシーの専門家、通信魔術師。
王宮で地味な裏方として冷遇されてきた俺は、ある日突然クビになった。

俺にできるのは通信魔術だけ。攻撃魔術も格闘も何もできない。
途方に暮れていた俺が出会ったのは、頭のネジがぶっ飛んだ魔導具職人の女。

その時は知らなかったんだ。
まさか俺の通信魔術が世界を変えるレベルのチート能力だったなんて。

でも俺は超絶ブラックな労働環境ですっかり運動不足だし、生来の出不精かつ臆病者なので、冒険とか戦闘とか戦争とか、絶対に嫌なんだ。
俺は何度もそう言ってるのに、新しく集まった仲間たちはいつも俺を危険なほうへ危険なほうへと連れて行こうとする。

頼む。誰か助けてくれ。帰って酒飲んでのんびり寝たいんだ俺は。
嫌だ嫌だって言ってんのに仲間たちにズルズル引っ張り回されて世界を変えていくこの俺の腰の引けた勇姿、とくとご覧あれ!

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