その令嬢、コミュ障につき。

著者:前野

フィーネ・カンツォーネ公爵令嬢は、この学園で『人形姫』と呼ばれ恐れられている。人形のように美しい顔で、人形のように言葉ひとつ話さないからだ。「自分から話さなくても他人が察して当たり前だと思っているんだ。なんて高慢な令嬢なのだろう」ーー学園の生徒たちはそう噂し、婚約者であるアレグロ王子が平民の生徒と仲良くなっても「当然だ」などと言って彼女を蔑んでいた。

ーーだが俺だけは知っている。フィーネ様が言葉ひとつ話さないのは、ただ単に『コミュ障』だからだということを。

ひょんなことから公爵令嬢がコミュ障であることを知ってしまったモブ平民な主人公が、彼女のコミュ障を克服させるために頑張るお話。

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