人違いではありませんか? 私は聖女じゃありません

著者:ミズメ

「ようやく見つけたぞ、ジュリエンヌ・ペルチェ!」

 賑やかな夜会の片隅で、食事を楽しんでいた私は急に目の前に現れた男に、怒気のこもった声でそう呼ばれた。

 そちらをチラリと一瞥すると、淡い金の髪に下まつ毛が多めの翠の瞳が私を忌々しげに睨みつけている。

そして男は、婚約破棄を告げた。

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