王女の専属護衛騎士を務める伯爵令嬢のセレーナは、有りもしない難癖をつけられて婚約破棄を迫られていた。
「貴様はキャロル王女殿下に嫌がらせをしたな!? 僕と彼女の仲が良いからってやり過ぎだ……婚約破棄だ!」
(……は? 嫌がらせ?)
しかしセレーナは狼狽えない。何故なら──。
「セレーナ! お待たせ! 愛してるわ!」
「やっと婚約破棄をしたな。ようやくこれで君を口説ける」
(ん? やっと?)
これは伯爵令嬢で騎士であるセレーナが、護衛対象の王女──キャロルと兄王子──フィクスに愛され過ぎて、自身の知らぬところである思惑が繰り広げられるお話である。
※タイトル一部未回収です。
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