「愛することはない」と言われましても、そもそもその必要はございません。

著者:鰯づくし

辺境伯の元へと嫁いだ子爵令嬢キャロルは、夫となったジュリアスから、初めての夜に酷い言葉を投げかけられた。

「私があなたを愛することはない」

この婚姻を望んだのは辺境伯側、だというのに余りに不誠実な態度。
だが、色々とたくましいキャロルは取り乱すこともなく、夫の真意を尋ねる。
そして語り出されたのは、いかに貴族と言えどもあまりにあまりな事情で……。
それを聞いたキャロルは、全てが終わった最後にこう告げる。

「あなたがわたくしを愛する必要はありません」

と。

これは、どうにもならないしがらみに満ちた貴族社会を、己の力一つで乗り越えていく女達の物語である。

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