男には、やらねばならぬ時がある。

「レイラーニ・ロードデンドロン公爵令嬢! 私はお前との婚約を破棄する!」

 夜会会場に響き渡る王太子シュタインの声。彼の隣には男爵令嬢イミティアが微笑んでいた。

 また、優秀なレイラーニに対する鬱憤を晴らすために、彼は婚約破棄に加えて国外追放を宣言。
 横暴で正当な理由の存在しない断罪劇に、卒業パーティーは混沌を極めていた。

「その追放、俺に任せてくれません?」

 とそのとき、彼の近衛騎士の一人――――ベルクが声を上げる。
 けれど、シュタインが去ったあとの夜会会場でベルクが言い放った言葉は、あまりにも思いがけないことで――――?

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー