「殿下、あなたはただ気持ちよくなっていればよいのです。」
断罪日の前日、ゲームのシナリオ通りメリアンは婚約者であるカタルニア王国の第二王子、フェルディナンド王子から王宮内にある彼の部屋へと呼び出されていた。
悪役令嬢の恋なんて、報われることはない。
それならばと、メリアンは王子を押し倒した。
ーーあれから六年、メリアンは、あの日に王子との間に出来た双子を密かに産み、可愛い子供たちと幸せに暮らしていた。
しかしそんな穏やかな生活は、突如して終わってしまう。
「・・・お前を探していた。お前が消えたあの日からずっと。」
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