「夫となる人に愛人がいたって構わないわ。貴族の結婚に愛なんて期待しない」
嫁入りのために辺境のシドニア領へ向かう馬車の中で、そう宣言した侯爵令嬢フランチェスカ。
だが初夜に夫のマティアスから【白い結婚】を提案され、離婚前提の生活を送ることになる。
(恋なんてするつもりはなかったのに……)
マティアスの人となりに触れるうちに、フランチェスカは形だけの妻に満足できなくなってしまいーー?
「こうなったら私が役に立つ女だと証明します!(そして本当の妻にしてもらいます!)」と寂れた領地の運営に乗り出す。
その裏でマティアスが、
(俺の本当の妻になりたい? この可憐な天使が? 雪の妖精が? 嘘だろ? 本気で言ってる? は? 無理! かわいすぎる! 耐えろ、俺!)
と悩みまくって地団駄を踏んでいることも知らずにーー。
可憐な押しかけ妻(実は王都で人気の覆面作家)×コワモテでカタブツな年上の旦那様(実は小さくて可愛いもの大好き)のもだもだ両片思いすれ違いラブ
レビュー