親友で酒癖の悪い可愛い幼馴染が俺のことを好き過ぎる件

著者:久野真一

俺、北条悠馬(ほうじょうゆうま)は大学三年生にして、特技と呼べるものもない平凡な人間だ。
 
ただ、自慢できるとしたら、電車で隣の席で酔いつぶれている幼馴染。東条花梨(とうじょうかりん)。可愛くて、情に厚くて、酒癖が悪いことが玉に瑕な、たった一人の親友とも呼べる人だ。小学校が一緒で、中高は別で、それでもお互いに交流を続けた、幼馴染では珍しいパターンと言えるかもしれない。

今、俺たちは二人で飲んだ帰りなわけだけどー花梨の足取りがどうにも危なっかしい。というわけで、おんぶして自宅に連れて帰ったわけだけど。

幾分酔いが冷めた花梨の声は真剣で、とても大事な話だとすぐわかった。

彼女から語られたのは、親友、という言葉でもなお生温い俺への想いだった。

でも、まあ。それはお互い様かもしれない。

これは俺と花梨が抱えてきた想いを打ち明けあう、友情と愛情が入り混じった、酒臭いお話。

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