追放された聖女は、それでも剣を手に取るようです

剣と魔法と信仰の国、メナス神聖国。
七つの聖女が国と信仰を守るこの宗教国家で、一人の聖女がその身分を剥奪された。
「『剣』の聖女、ソーニャ・フォン・マイネンシュトシュ……貴殿の聖女認定を取り消し、国外追放処分とする!」
その追放の理由は、ソーニャが新たに開発した『祈りの剣技』の技術を危険視されたため。
信仰のない傭兵や冒険者にも神の御技を使えるようにするこの技術は、魔物の被害が多い時には手っ取り早い戦力増強の手段としてありがたがられたが、平和が戻ってきた後は教会の立場を揺るがしかねないと手のひらを返されてしまったのだ。
喉元過ぎれば熱さを忘れる。今までの恩義を忘れて立場を奪われ、国外追放までされてしまったソーニャは国に愛想を尽かし、実力至上主義の隣国、エルロード帝国へと向かう。
彼女は自分が身に付けた力や技術を惜しみなく使い、周囲の人間に気に入られていく。
そしてソーニャを追い出したメナス神聖国は、彼女のおかげで強くなれた傭兵や冒険者達に続々と出奔されてしまい、崩壊していくのだった――。

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