「私の弟が放課後あなたに噓プロポーズするわよ」って、親友に言われたんだけど!?

著者:間咲正樹

「――ケイト先輩、俺は、ケイト先輩が好きです。どうか俺の婚約者になってください」
「――!」

 貴族学園のとある放課後の校舎裏。
 そこで私は親友であるアレクシアの弟の、クラークくんからプロポーズを受けた。
 だが私は、これが噓プロポーズであることを知っている。
 昼休みにアレクシアから、「私の弟が放課後あなたに噓プロポーズするわよ」と聞かされていたのだ。
 確かにクラークくんは我が学園に入学して以来、数々の令嬢たちから逆プロポーズを受けているほどのハイスペック令息。
 私みたいな何の取り柄もない令嬢のことを好きになるわけがないから、さもありなんといったところね。
 とはいえ、ここで断るのも大人げない。
 私はアレクシアに頼まれていた通り、騙されたフリをしてクラークくんの噓プロポーズにOKした。
 すると――。

「ほ、本当ですか!? 嗚呼、夢みたいだ! 大好きです、ケイト先輩!」
「っ!!?」

 クラークくんにギュッと抱きしめられた。
 んんんんんんんん????
 これ、本当に噓プロポーズよね!?

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