どうやら勇者の中に一人、暗殺者が紛れ込んでいるようです。

著者:桜川ろに

物語の舞台は魔物が跋扈する異世界。
そこでは神様から、魔物に対抗する力として『異能《アーク》』という才能が授けられる。
秀でた異能を授けられた者は『勇者』となり、世界各地に存在する魔物の巣窟、通称『ダンジョン』を攻略するのだが……。
主人公のトーヤは勇者に憧れる貧民街育ちの少年。
そんな僕が授かったのは、【盾】という「異能の力を打ち消す」盾の異能だった。
どんな攻撃を受けても【盾】はビクともしない。しかし魔物を倒すことも出来なかった。
勇者になれなかった僕は、生きるために暗殺者となることを決意する。
そして――最強の暗殺者『異能殺し』として恐れられるようになるのだった。
……しかし、それも昔の話。
勇者候補生を育成する名門学院で、”元”『異能殺し』のトーヤは、落ちこぼれのレッテルを張られていた。
勇者への想いを捨てきれず、勇者学院に潜り込んだまでは良かったものの……
「攻撃も出来ねえ盾持ちなんかに枠を割く余裕はねえ」と、所属していた班を追い出されてしまう。
魔物の息の根を止めるには、異能による圧倒的火力が必要というのがこの世界の常識。
――しかし、トーヤは知らなかった。
暗殺者として磨き続けてきた暗殺技術は、魔物の命にすら届き得るということを……。
これは絶対防御の”盾”の異能と、極限の暗殺技術という”矛”を得た暗殺者の少年が、
ワケあり美少女達と出会って、仲良くなったり。
歴史の陰で暗躍したりする……そんなお話。…続きを読む

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