同棲をやめてからが、本当のラブコメ

「じゃあ環くん! 今までありがとうなんだよ! 楽しかった!」
「僕も、恵理との同棲は楽しかったよ。これからもよろしくね」
 藍原環は中学3年生の時、初対面の女の子と同棲していた。
 相手は同い歳の水瀬恵理。明るく腰まで伸ばした茶髪に小柄な体、愛嬌のある整った顔立ちに、思春期男子には目に毒でしかない出るところはきっちりと出ているスタイル。
 2人の父親が互いの会社の取り引き相手で飲み友達。ある日の飲み会で不意に自分達の子供の話題が出て「同棲させよう!」────なんて言い出したのが、2人の同棲に至る経緯だ。
 始めは互いに戸惑い、無茶を言い始めた自分達の父親に愚痴を零しながらも、それとなく過ごしていた。
 けど、月日が経つにつれて打ち解け始め、今では互いに大切な存在としての関係になる。 ————そして、2人は互いに惹かれあった。
 環は恵理の明るさなどに惹かれ、恵理は環の優しさなどに惹かれてしまい、同棲を始めて1年が経った頃には、2人は互いに好きになった。
 同じ屋根の下で暮らし、進学して同じ高校に通い、同棲した事によって誰よりも深い関係になった環と恵理。
 2人の親友もその仲睦まじさを見て、同棲しているぐらいだからいつかは付き合うだろう……そう思っていた。
 だが、その予想は斜め上に向かう事になる。
 ある日────
「あ、僕達同棲やめたから」
 2人は、そんな事を言い始めたのだ。
 それぞれの主張は同じ。
『『同棲しているままじゃ、家族としか見てもらえないから!!』』
 聞けば、ある雑誌のコラムを見た2人は、互いに異性として見てもらうが為……ついに、同棲を解消してしまったのだ。
「だって、同棲してたままじゃ……ずっと恵理に家族として見られちゃうんだ!」
「環くん……今まで『世話の焼ける娘』を見るような目をしてるんだよ? このままじゃ、異性として見てもらえないんだよ!」
 これは、同棲していた2人が互いに好きになってもらえるように、前に進む物語。
 2人はすれ違いながらも、周囲を巻き込みながら互いに向けてアピールを繰り広げていく────
「「ここからラブコメ!! 同棲をやめてからが、本当のラブコメなんだ(よ)!!」」
※コメディ多めの渾身の力作です。
書き溜め一気に公開していきますので、一巻分をノンストップで投稿していきます。…続きを読む

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