バイト先の喫茶店でクラスメイトが泣いてたので、ココアをサービスしてみた。

著者:左リュウ

高校生の灰露夜音《はいろやおと》はある日、バイト先の喫茶店で、学園のアイドル『人形姫』こと真白桜月《ましろさつき》が一人で涙を流している現場に出くわしてしまう。
「これ、は……?」
「……店からのサービスです」
このまま放っておくのも気まずいからと、夜音は店のマスターに倣って真白に対してココアを一杯サービスしてみる。泣き止んだ彼女を見てほっとした夜音。その時はこれで、彼女と関わることもないと思ったが……。なんと次の日、真白は再びバイト先の喫茶店に姿を現した。
「灰露夜音さん。私と……恋人のフリをしてくれませんか?」
わけあって容姿端麗・成績優秀・スポーツ万能と三拍子そろった『完璧』な『人形姫』と恋人のフリをすることになった夜音。仮初で偽物だったはずの関係を経て、二人の距離は縮まっていく。
「なあ。なんで俺を恋人役に選んだんだ?」
「ココアが温かかったから、です」
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています。…続きを読む

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