賢者が恋した賢者の恋

 太古の昔から存在する忌まわしき呪い『散りぬる陽』によって、『現し世』と呼ばれるその世界は人知れず破滅へと近づいていた───

 神出鬼没に出現する散りぬる陽から現し世を守る為、数少ない仲間たちと各地を奔走する大賢者セルシアスは、絶大な魔力を有する麗しき女魔導師ラシディアと出逢う。この出逢いによって現し世の運命が大きく動き始める。

『散りぬる陽』とは何なのか? 何故魔導師ラシディアはそれ程までに強大な魔力を持っているのか?

 滅び去った狂信の宗教国家、謎に包まれた古代文明───物語は過去へと遡り、謎は少しずつ紐解かれて行く。

 多くの登場人物それぞれに焦点を当てて描かれる、壮大なスケールのファンタジー群像劇。

レビュー