ヒグマの令嬢

 イタリア南部の町ネアポリスに屋敷を構える貴族の兄妹はある日、不幸な事故が原因で両親を失う。母は幼生からのお告げとして遺言で、家の跡継ぎは自分と同じくらい美しい娘を娶るよう告げた。
 
 間も無く父も亡くなり、家長となった兄はその遺言に従うべく母とそっくりな妹オルセッタを妻にしようとするも妹は頑なにそれを拒み、遂に伯父に助けを求めた末に伯父の友人である魔術師から口に含んでいる間だけ恐ろしいヒグマに変身する魔法のビー玉を貰い、次の日に兄の隙を突いて森へと脱走する。

※ジャンディバスタ・バジーレ『五日物語』に収録されている作品「牝熊」をベースにしたありきたりな童話風変身譚です

レビュー