貧乏な私と金持の兄 ~ 「(夜の)奴隷」になってから咲き誇る

 あらすじ

 姫様は奴隷となり、お金を一番にする「お兄ちゃん」に買われた。初仕事は夜の勤めだと!?

 今年は丁度地球暦1000年だ。
 地球はとっくに一つの国に纏められた。
 現象発生装置(GHS)という魔法道具のようなものも、遠い昔からずっと存在している。

 私、杏(あんず)は国王である金吾(かねご)兄さんが一番好きだった。
 でも三年前、兄さんはキノコ曇の中で消えってしまった。
 私も、この「国」の真の主であるテルースグループの元で奴隷になった。

 そう。「憲法」に禁じられたはずの奴隷だ。
 でもこの世界では、お金さえあれば何でも出来るね。

 いっそ兄さんに追い掛けて行こう、と思ったけど、最愛の兄の言葉を思い浮かべた。
 そして頑張って生き続けて、笑顔で幸せを求めると決めた。

 この世で幸せになる為、お金は一番だね。
 だからあの日、私の一番好きなものがお金になった。

 あれから、私は「奴隷教育」を受け続け、ご主人様の為に色んなことができるようになった。
 この身の価値を上げる為。
 そして今夜、私はとうとう競りの商品になった。「夜の奴隷」として。

 そして、もう落札のはずだったのに、突然正体も知らない誰かは大金を振り込んでくれて、私のご主人様となった。

 「最初の仕事は夜の勤めでございます。どうかお心構えを」

 うう……
 これからどうなるでしょう。

 新しい世界に入った私は色んな人と会った。
 変な……個性的なご主人様とか、女装した医者さんとか。
 更に意外の場所で幼馴染と再会した。

 そして段々世界の真実を知った。

 例えば、この世界の本当の法律。
 そして私は普通の人間ではなく……

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