「縫穣の神子」と呼ばれていますが、私の加護は旦那様専用です!

著者:瀬尾優梨

ノックス王国の伯爵家の養女であるフェリスは、武器に魔を退ける力を授ける「守護神官」として働いている。だがなかなか才能が芽生えず、養父からも「役立たず」と罵られる。

ある日フェリスは夜会で酔っぱらいに絡まれたところを、異国出身の貴公子に助けられる。
ロウエン帝国のジン・ライカと名乗った彼にお礼をするために、ハンカチに刺繍をして贈ったのだが――なんと、ロウエン帝国で女性が男性に身だしなみ品を贈るのは、プロポーズの証しだった!?
だがジンの方から改めて求婚してきたため、それを受けたフェリスは彼の妻となって故郷を離れることに。

双方に利益があるから結婚したとしても、自分にできることをしたい……と思っていたフェリスだが、ロウエン帝国の人は優しいし、夫には甘やかされ大切にしてもらえる。

さらには、フェリスの「守護神官」としての本当の能力も判明して――?

養父が、帰ってこいと言っている?
「縫穣(ほうじょう)の神子」と呼ばれるようになった私の力を、伯爵家の役に立てろ?

そういうの、お断りします。
私が聖なる力を授けたいのは、ジン様だけなので!

※ノックス王国……近世ヨーロッパのような国
※ロウエン帝国……日本や中国などのアジア諸国をごった煮にした感じの国

※能力が判明するのは物語後半です。

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