なにわの総統一代記

著者:マイソフ

淡雪秀雄は、ごくありふれた大阪の中小企業の社長のおっちゃん。ある日目が覚めると、なんとアドルフ・ヒトラーと入れ替わっていた。「自殺は嫌やあ」おっちゃんの孤独な戦いが始まる。官僚主義、幹部間の確執、同盟国の利害と文化、総統権限をもってしても乗り越えようのないカルチャーギャップが次から次へ襲ってくる。おっちゃんは無事に大戦を終わらせることが出来るか。

「なにわの総統一代記」は1998~1999年にNIFTY-Serve生まれました。当時、通信料金は非常に高く(電話代別1分10円)、投稿場所のリソースも貴重でした。自分だけの掲示板(PATIO)を持つ料金は、インターネットとの競争上どんどん下がっていきますが、当初は月額10000円を超えていた記憶があります。

 当時は半角80字*25行がよくある環境。全角40字を使い切ると表示が乱れるので、37~38字で文節が切れようが切れまいが切ってしまうのがお作法。そんな時代に生まれたテキストデータでした。

 SFフォーラム、特にRT(チャット)常連の皆様には本当にお世話になりました。あまり愛想のいいキャラクターでもないものですから、フォーラム運営ではあまりお役に立てず、せめて評判のいいコンテンツはFSF限定にしておこうと、1998年に「欧州戦記資料」を立ち上げたにもかかわらず、1999年末の完結まで創作系のコンテンツは有料のNIFTY-Serveに入らないと読めないようにしていました。その結果、この作品は最初から最後まで1行を惜しむNIFTYの流儀で書くことになりました。

 現在では明らかになっている考証上の誤りを含め、脚注は増やしますが、「今ならこう書く」という類の書き直しは極力避けるつもりです。あのころの作者は、いまの作者とは別人ですから。

 この小説はフィクションです。この小説の登場人物の多くには実在のモデルがいますが、それら人物の言動は架空の状況における架空のものです。

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