浮気した王太子が婚約破棄を宣言。裁判をしている中、メリル・ジェーンは怒っていた

著者:りすこ

 世間が注目しているのは、王太子の婚約破棄裁判だ。

 王太子は、あろうことか婚約者が着るはずのウェディングドレスを浮気相手に着せて、彼女と結婚したいと王に告げた。

 公爵令嬢との婚約は破棄したいと言い出し、裁判沙汰になっている。

 新聞には大々的に、騒動の内容が書かれていた。
 王太子は浮気者と市民から冷たい目で見られて、廃嫡の声もあがっている。

 王太子を非難するあまり、彼が浮気相手のために作らせたドレスも忌み嫌われるようになってしまう。
 メリル・ジェーンは、ドレス生地を作った工場の経営者だ。

 浮気に協力した恥さらしとレッテルを張られ、友人の仕立て屋は閉店に追い込まれ、メリルの生地は売れなくなってしまう。

(阿呆が浮気したせいで、なんでわたしたちまで悪いように言われるの?……このままだと悔しいわ)

 メリルは古い友人であり画家のロジェを頼り、新しい生地作りを試みる。

 ロジェはメリルのことが前々から気になっており、進んで手伝いをした(ただし、メリルに好意は伝わっていない)

 ふたりは互いの才能を認めながら、じれったい恋愛をしつつ、世間の悪評をくつがえしていく。

 やがてメリルは、婚約破棄された公爵令嬢を助け、劣勢になった裁判を好転させていくのだった。

※12月18日 完結しました。
※女性に対して差別的な描写があります。地雷な方は避けてください。

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