聖女はポーカーフェイスで城を焼く

感情が天候に作用するという、稀有で強力な異能を持って生まれた少女。
幼い頃に城に連れて来られ、聖女の肩書きを与えられた少女は、その力を国に利用され続け、次第に心を失っていく。
人と交わらず、感情を動かすことなく、淡々と過ごす日々を変えたのは、新しく配属された護衛騎士だった。
陽気な騎士は、辛抱強く少女に寄り添い、花を差し出し続けた。
穏やかで温かな日々が少女の心に小さな変化をもたらした翌日、城に騎士の姿はなかった。
非情な国王が少女に告げたのは、騎士の死だった。

※「第4回小説家になろうラジオ大賞」参加作品です。

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー