え?婚約破棄ですか?聞こえなかったんですけど。

著者:一理

 卒業パーティーの会場、私、レティシア・クレイトンは婚約者である第一王子、オスカー様を待っていた。そこへ遅れてオスカー様が入ってきた。後ろに新しい恋人と噂されるアリステア様を従えて。
 オスカー様は私を見つけると鬼のような形相で近づいてきた。周囲はヒートアップして喧騒が増すばかりだ。少し離れて立ち止まると、オスカー様は言った「・・ら!私はもうがま・・きない・だ!こんや・き・・・おわり・・・くれ!」
 はい?聞こえなかったんですが?きっと婚約破棄と言ったのでしょう。彼女がこの学園に編入してきてから私達の歯車は狂ってしまったのね。私は一年前を思い起こす……勘違いが勘違いを呼んで?

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー