「私たちは友達ですもんね」が口癖の男爵令嬢

著者:間咲正樹

「あれ!? シェリル様、そんなブレスレット持ってましたっけ!?」

 貴族学園のとある昼休み。
 伯爵令嬢のシェリルは、男爵令嬢のドリーから、不意にそう訊かれた。
 婚約者から贈られたブレスレットだと説明すると、ドリーは――。

「えー! シェリル様の婚約者って、あの名門侯爵家の長男の、ハミルトン様ですよね!? わー、いいないいなー! しかもこれ、最近発売したばかりの新作じゃないですか!? 超高いやつですよッ!」

 瞳をキラキラ輝かせながら、ブレスレットをじっと見つめる。
 すると――。

「えへへー、シェリル様、お願いがあるんですけど」
「……!」

 おもむろに両手をすり合わせながら、上目遣いを向けてきた。

「このブレスレット、一日だけ貸してくれませんか? 明日友達の家でパーティーがあるんですけど、そこに付けて行きたいんです! お願いします! 私たち友達じゃないですか! ねー、シェリル様? 私たちは友達ですよね?」

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