クラス一の美少女に、「はい」か「いいえ」で答えられる質問を4回だけして、好きな人を当てるゲーム

著者:間咲正樹

「ねえねえ、星凪さんはさ、好きな人いないの?」
「え? す、好きな人?」
「「「――!!」」」

 とある昼休み。
 ゴシップ好きで有名な黒川さんが、星凪さんに唐突にそう尋ねた。
 その瞬間、クラス中の男子から息を吞む気配がした。
 さもありなん。
 星凪さんはクラス一の美少女で、大半の男子は星凪さんに片想いしていると言っても過言ではない。
 その星凪さんに、好きな男がいるか否かという質問なのだ。
 そりゃ気にならないほうが噓ってものだろう。

「う……うん。いないことも……ないような」
「「「っ!!?」」」

 男子たちに電流走る――。
 いた……、星凪さんに、好きな男が――!(倒置法)
 これは世界を揺るがしかねない大事件だ。
 今までまったくそんな素振りは見せなかったというのに。
 やはり星凪さんも年頃の女の子。
 そりゃ好きな男の一人や二人、いて当たり前だよな。
 だがこうなると、俄然誰がその相手かというのが気になってくるが――。

「えー! そうなんだー! ねえねえ、誰か教えてよ、教えてよー!」
「そ、それは、流石にここじゃ……」

 うん、そりゃそうだ。
 こんなクラス中の人間が聞き耳を立ててるところじゃ、言えるわけないよな。

「あー、そっかー。じゃあゲームしようよ! 今から私が、『はい』か『いいえ』で答えられる質問を4回だけするから、それで星凪さんの恋の相手が誰か推理するよ! それならいいでしょ?」

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