勇者に「無能はいらない」と追放されたけど、他の仲間が全員俺についてきた件

著者:破滅

「無能はいらない。今すぐ俺のパーティから出て行け!!」
 勇者に怒鳴りつけられ、クビを言い渡された主人公『カグラ』の所属していた勇者パーティは、カグラと勇者と3人の少女で構成された――裏を返せば、カグラさえ居なくなれば勇者のハーレムになるパーティだった。
 そんな勇者の下卑た内心を知ってなお、カグラはそのクビを受け入れる。
 カグラは教会の騎士だった。
 故に立場上自分から辞めるわけにはいかなかったが、野宿は当たり前、食事は保存食。いつも見張り番を任されていたせいで万年寝不足と、過酷な魔王討伐の旅路には辟易していた。
 クビ? だったら好都合!!
 これを機に教会も辞めて退職金を貰って、後は家業でも継いでのんびりくらそう!!!
 うきうきで追放されたカグラの元には、かつて勇者パーティに所属していた三人の少女たちが押しかけてくる。
「カグラ様が居ないなら、私があのパーティに所属する理由はありません!!」
 ……どうやら全員、勇者じゃなくて俺目当てでパーティに居たようだ。…続きを読む

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