朝起きたら同級生がお母さんになっていました。

「まったくもう……しょーちゃんはお寝坊さんなんだから……」

上原奨吾のクラスメイトには、その可憐さで学園中の注目を集める美少女、藤村繭香がいる。
いつも人目をひく人気者なのに、クールで誰も寄せつけない彼女。
奨吾がある朝目を覚ますと、そんな美少女、藤村繭香が、”お母さん”になっていた。
父親の再婚によって、奨吾と義理の家族同士になってから、彼女は自分をお母さんと呼んで、なぜか世話をやいてくるのだ。
「とにかく私のことはお母さんって呼んで」
「いやいやいや……」
彼女が『お母さん』にこだわる理由はなぜなのか? 奨吾は考える間もなく、繭香の不思議なペースにのみ込まれていく。

「お母さんって呼ぶの恥ずかしいなら、とりあえずは繭香で妥協する」

ごはん、お風呂、学校生活。
どんなところでも、繭香は奨吾の世話をやきたがる。

これは、不器用で過保護な少女と、そんな彼女に歩み寄れない少年のお話。

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