今日も学校一の美少女幼馴染に「お前が大好きだッ!!!」と告白したら「私も大好きだよ」と言われた。でも俺は騙されないぞ……! あんなに可愛い幼馴染が、俺みたいなモブ男を好きなわけないだろう……!

著者:間咲正樹

「透果(とうか)、俺は……お前が大好きだッ!!!」

 多くの生徒が登校している真っ最中の朝の校舎前。
 今日も俺は幼馴染の透果に、全身全霊で俺の真っ直ぐな気持ちを伝えた。
 嗚呼、今日の透果も何て可愛いんだろう……。
 銀河を散りばめたかのような輝く大きな瞳。
 最高級の絹糸もかくやというほど艶のある黒髪。
 常に後光が射しているようにさえ見える神々しい笑顔。
 更に容姿だけでなく性格も完璧で、誰に対しても優しく趣味は何とボランティア活動!
 こんなパーフェクト美少女、惚れない男がいるだろうか? いや、いない!(反語)
 ……だが、そんな透果からの返事は、今日も――。

「ありがとう勝琉(まさる)。私も勝琉が大好きだよ」
「――!」

 透果は天使のような笑顔で、そう言った――。
 ……くっ!

「うおおおおおおおお!!!!!」

 いたたまれなくなった俺は、透果をその場に残し一人校舎の中に逃げた。
 嘘だッ!
 透果みたいなパーフェクト美少女が、俺みたいなモブ男を好きなわけないだろう……!

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