帝国騎士学校の追放者、異空間で千年鍛えてやりかえす

 落ちこぼれの剣士アガサ・アルヴェストンは呪われた土地の出身であり、学園の者から疎まれていた。陰ながら暴力をふるわれる屈辱の毎日。ある日、ついに学院側から追放除籍処分をくだされてしまう。しかも追放された日の夜、決闘という名の処刑ショーに参加させられ、生死の境をさまようことになる。
 死に瀕したアガサは、夢のなかで悪魔に出会う。
「貴方は死にました。ですが、条件を呑めば生き帰らせてあげましょう」
 悪魔のだした条件は『悪夢』と呼ばれる異空間にて、怪物たちから千年生きのびることだった。アガサは条件を受け入れた。その瞬間から果てしない死闘がはじまった。
 ──千年後
 異空間から帰還したアガサの意識は、決闘直後にもどっていた。
 遥かな時を越えてもどってきた彼は、すでにかつてのアガサ・アルヴェストンではなくなっていた。

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